パソコン・メモメモ備忘録

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NVIDIA G-SYNC

4gamer 西川善司氏の記事
発想は単純だが、ユニークで、実現は色々面倒そうな技術である。今まで無かったのが不思議なくらいコロンブスの卵的には感じた。

ただし、ちょっと問題がある。1フレームあたりの表示時間が変わると、影響を受ける部分がある。それはフレームあたりの明るさの問題。可変する1フレームの時間内、ずっと表示し続けるホールド型の表示装置(液晶テレビは近い?)の場合は影響が少ないだろうか。ただし、フレーム間で、書き換えの時間内、ブランクの期間やホワイトの期間があるとまずい。表示時間の長いフレームが続くと、相対的にブランクの時間の割合が短くなり、平均明るさが上がってしまったりする。

その分、表示する明るさを暗くする、という対処方法があるが、次のフレームのレンダリングが終わるまで、今のフレームがいつまで続くかはわからないので、表示する明るさを事前に決めることはできない。1フレーム分、表示をディレイさせるなら、事前に明るさを決定できるので、問題は解消するが、ディレイが嫌いな人には許せないかも。

また、ブランクの期間を短くしようとすると、以前プラズマテレビ液晶テレビに対する優位性とアピールしていた、動解像度の低下を招くことになる。昨今のテレビは、中間フレームを合成して、120fps や 240fps で表示するとかやっているが、G-SYNC の仕組みでは、対応は難しそうだ。特に、残像感を無くすために、ブラックフレームを挿入するなんてもってのほか? これに対処するには、GPUレンダリング自体を 120fps やそれ以上のハイフレームレートにする必要がありそう。

これがブラウン管やプラズマディスプレイや、DLP プロジェクタだと、ブランクの期間が大きいので、おそらく影響は知覚できるほどになるのでは無いだろうか。フレームレートが上がると、明るく感じて、逆に下がると暗く感じるような。一個前のフレームで暗くなった分を、次のフレームを明るめにして、平均的に誤魔化すか、1フレームのディレイを許容するか。

やはり、ここまでアグレッシブな変更はやめて、テレビ自体は 240fps や 480fps で表示しておいて、GPU からの出力は可変フレームレートにしつつ、テレビ側で、タイミングを合わせてテアリングしないように表示すべきかと思われる。1フレームの実際の表示時間は 1/240 や 1/480 の倍数にすると。テアリングもしないし、ディレイも 1/4 や 1/8 フレーム以内、とかに収まるわけだし。折衷案ということで。

特に、NVIDIA が G-SYNC の技術を囲い込むのはちょっとどうか、という気がするので、テレビメーカが頑張って、このような仕組みを構築して欲しい所だ。更に、ディレイを縮めるために、1フレーム揃ってから 1/240 秒間のフレームの表示を始めるのではなく、1 フレームの伝送が終わる直前でも、最終的に伝送に表示が追いつかない(ことが予想できた)なら表示を始めてしまう、とかやって欲しい所だ。東芝の低ディレイなテレビだとそれくらいやってそうだが。

ということで、G-SYNC 余り流行らなさそうな気がしたり。なんか解決方法があるのだろうか。若しくは小生が何か勘違いしているとか?