gizmodo さんの記事。サムスンが発表した、既存の磁気カードリーダにかざして決済するシステムとのこと。これはなかなか目の付け所が興味深い。詳細は分からないが、LoopPay の端末が、変化する磁界を発生させて、ちょうど、磁気カードをリーダでスキャンする際の磁界の変化を模倣するような感じだろうか。
実際の磁気カードは、センサにかなり密着して読み取るので、センサは微小な磁界の変化を読み取れるようになっているはず。しかし LoopPay の端末は結構離れているので、かなり強力な磁場を発生させないといけないように思われる。それはそれでいいとして、カードリーダへの当て具合によっては、磁場が強すぎてセンサを傷めたり、ということは起きないだろうか。その辺がちょっと心配。双方向な通信ではないので、フィードバックをもらって磁場の強さを調整するのも難しそうだし。最初は弱めでやってみて、読み取れなかったらちょっとずつ強くしていく、とかが現実的だろうか。
スマートフォンにもこの磁場を発生する機構を組み込んでおけば、おサイフ機能のようちタッチ１秒レベルでクレジットカードの代わりになるのが便利そうだ。そういや、複数のクレジットカードを１枚にするカードとかもあったなぁ。
便利になればなるほど色々な危険性は増すかもしれない。スマートフォンから大量のクレジットカード情報が流出したら目も当てられない。一桁だけは手で打つとか、スマートフォンの CPU からは、書き込めるが読み込めない領域にクレジット番号を書き込むとかしないといけ無さそう。磁気リーダ機能もあるのなら、CPU に番号が流れることが１度も無いようにするとかだろうか。
ちょっと気になる新しい製品である。ただ、過渡期の技術、という印象も有る。ApplePay や Google Wallet が普及してしまえば、見向きもされなくなる可能性もある。日本で Felica が広がったように、世界でも広がる可能性はかなり高そうだし。はてさて。
