4Gamer さんの記事。GPU でレイトレーシングしようというのは、かなり昔からトライされていて、最近は、商用レンダラでも対応してきている。小生も Iray は職場で少し使った事がある。ただ、たいしたビデオカードを持ってなかったので、その真価を確かめられずにいた。
ここにきて DirectX で対応するとなると、OpenGL 系でも取り入れられて、一気に一般化するかもしれない。ただ、DirectX 系は、ゲーム向けという感があるので、完全に物理的に正確なレイトレーシング、というより、いかにそれっぽく見える映像を作り出すか、という方向性で、進化しきそうではある。
このタイミングで、というのもなんとなく謎ではある。GPU でレイトレは、昔からあるし、やっと超ハイエンドな GPU でなくてもそこそこの効果が出せるくらい、GPU の性能が上がってきた、というところなんだろうか。CPU の性能向上は、ここ数年鈍化している一方で、未だ GPU の性能は向上し続けているのは確か。まぁ、CPU の方も、コアの詰め込み方はどんどん激しくなってきているようではあるが。
とは言っても、完全なレイトレーシングは、流石にまだ厳しい感じ。基本的には、これまでのラスタライズによるレンダリングをベースに、レトレーシングで味を付ける、という風に使われるのだろうか。映り込みやソフトシャドウ、透明物体、相互反射あたりは、効果が出せるはず。ただ、ラスタライズとうまく整合性を取ることができるのかは、良くわからないが。
アンビエントオクルージョン(AO)も、レイトレーシングの効能として挙げられているが、小生にはちょっと違和感がある。まともに GI を計算するなら、AO はいらないはず。どちらかといえば、ラスタライズのために、事前計算しておく疑似 GI のイメージがあったのだが… まぁ、小生もバリバリの CG エキスパートじゃないので。
レイトレが当たり前になる時代はすぐ来るのだろうか。楽しみ。