パソコン・メモメモ備忘録

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TI pico プロジェクタ用 DLP 素子 DLP3310とか

[newscenter-jp.ti.com/press-releases?item=123754:title=TI のニュースリリース]。Impress さんの記事。最近よくピコという単語を聴く気がするが、それとは関係なく TI から新しいプロジェクタ用 DLP 素子が発表された。超小型で 1080p の投射が可能なものとか。対角 0.33 インチ(8.5mm)という小ささは確かに凄いかも。時分割で RGB 投射する DLP プロジェクタでは、パネルとしてこれ1個あればいいのでさらに小さくなる。

ただ、ちょっと気になるのは、ネイティブ 1080p な素子では無いこと。上記ニュースリリースでは、個々のミラーが二つのピクセルを表示するような記述が… 実際データシートを見ると、0.54ミクロンのミラーピッチと書かれていて、ミラーが正方形だとすると、8.5mm 対角で 16:9 だと、1372x772 枚のミラーが並んでいる感じ。計 105万枚あるので、1枚のミラーが2ピクセルを担うとなると、207万画素のフル HD がカバーできるのは計算が合っている。

データシートには、spatial light modulator (SLM) という単語が出てくる。これがいわゆる画素ずらしする部分のことだろうか。また、画素ずらしするとして、もともとどういう画素配列で、それをどうずらすのか、それについてはデータシートにも書かれていないっぽい。想像すると、45 度斜めにミラーが並んだ画素配列で、それを SLM で半分ずらした場合、画素中心だけ考えると、1920x1080ピクセル分、正方格子に並ぶ感じか。45 度斜めなので、実質水平には 5.4ミクロン x sqrt(2) 間隔になる。これを 8.5mm 対角の 16:9 で計算すると、970列x546行という感じ。このうち 960列x540行 分を使って、画素ずらしで縦横2倍化すればフル HD になる。なるほど。

完全なネイティブなフル HD では無いが、時分割であることを除けば、一応フル HD すべての情報を表示できるという点では問題ないとも言える。実際の画質等、製品になった時の性能が期待される。超小型でフル HD なプロジェクタが近々出てくることに期待したい。