これはまた凄いプリンタが出た。水平一列分ヘッドを用意したらしい。Impress さんの記事。とは言え、単純にノズルが横一列に並ぶようなものは流石に作れないので（作れてもコストが非常に高くなる）、その辺りは色々工夫されているようだ。写真を見ると、複数のブロックに分けている。もちろん、一つ一つのノズルも、隣り合うものは縦方向にずらしてあって、吐出タイミングをずらすことで、水平にプリントしていくのだろう。
一秒間に10億滴、というのも途方も無いように思える。マルチドットサイズじゃないのが救いか。記事中にもあるが、一滴あたり 1bit としても 10Gbps、1GB/s 以上のデータ量を要求されると。これまたすごい話だ。というか、良く考えると 70ppm って、A4 1 枚、1秒以下で印刷できるということか。その性能が１０万円以下で買えてしまうとか、物量だけの話じゃない所が凄い。
これだけの数のノズルがあると、やはり詰まり対策が必須、というところはさすがに微妙な所。42240個のノズル全てを万全の状態に保つのは流石に厳しいように思える。初期不良率もどうなんだろうか。クリーニング機構と、ごまかしの技術で対応しているそうな。まぁ、そんなものだろう。
印字速度については、一つの到達点に辿り着いた感があるなぁ、ここまで来たら、後は、面で印刷するヘッドしかないような。まぁ、そこまで行く前に、電子ペーパーが後を引き継ぐだろうけれど。
ヘッドが一列分有るといえば、すでに LED アレイをつかった感光ドラムでトナー式のページプリンタは普及している。が、やはりインクジェットで実現しているこの機種のインパクトは色褪せない。熱で定着させる工程が必要ないのは、用紙の自由度からいって、大きいポイントだろう。
世の中どんどん進んでいくなぁ。
