パソコン・メモメモ備忘録

気の向くままパソコン関係等で気になることを書き記す。時々更新!

インターレース動画

小寺信良氏の記事「誰も「本物のハイビジョン」を知らない」を読んでなんか少し考えてみた。

インターレースとはなんだろうか。例えば、現在日本で放送されている NTSC 方式の信号では、525i とか言われている。本当は走査線525本のフレーム(コマ)を秒間60枚(正確には59.94枚?)表示したいが、帯域(データ量)を半分に減らすために、奇数番目の走査線からなるフレーム(奇数フレーム)と偶数番目の走査線だけからなるフレーム(偶数フレーム)を交互に送るというのが、インターレース方式である(走査線数が奇数だけど..とか細かい正確な所は専門家にお尋ねを)。

上記の記事では、インターレースの動画をプログレッシブ化して表示しているディスプレイで見ることは悪いことと書かれている雰囲気があるが、それには多少疑問を持ってしまった。この記事で挙げられている、奇数フレーム、偶数フレームの順序を間違えるなどというのは、まともにプログレッシブ化した場合には、記事中にも書かれているように、おかしい動画になるはず(対象が静止画ならおかしくならないが)で、インターレース表示するディスプレイでないといけないという理由は、そこからは出てこない。

また、ブラウン管のディスプレイで見た場合のインターレースの動画が鑑賞の対象として望ましいというのも疑問である。ハイビジョンになって走査線の数が 1080本になって、目立たなくはなったとはいえ、インターレースのちらつきは非常に目障りに感じるときがある。これが本当のハイビジョンだと言われても、映像製作の現場は別として、われわれコンシューマはプログレッシブ化した方を好む人も多いと思う。

プログレッシブ化については、コーミングノイズの問題に触れられているが、この処理に使われるチップの高性能化のおかげか、最近はかなり軽減され、理想に近づいてきていると感じている。もちろん、完全にもとの1080pの動画を1080iの信号から復元するのは理論的にできないわけだが、結局、見ている人々を(個人差も含めて)十分だませればそれでOKである。そういうプログレッシブ化が手に入らないとした場合の、コーミングノイズかちらつきかといわれると確かに難しい所だが。

映像製作の現場では、これまでも、色の再現において、コンシューマ用のテレビのようにいじったものではない、正しい(撮影したままの?)色を出すモニタが使われているという話を聞いたことがある。同じように、インターレース表示のモニタを使うことには反対はしないが、コンシューマまで話を広げるのは行きすぎじゃないかというのが、結局私の意見になるのだろうか。記事中の「ちゃんとした1080iのHDTV品質の映像」なんて見られなくても問題なし? 必要な所には、まともなプログレッシブ化機能のついたディスプレイを使えばいい?

ちなみに、固定画素なディスプレイでも、制御の仕方によってはインタレースで表示はできると思われる。その分、画面の明るさは減少するだろうが。ALIS パネルなどのプラズマのパネルでは実際、それに近い制御を行っていたものがあったような。

でも、本当の私の意見は、実は「インターレースなんてやめちまえ」なんですが。元からプログレッシブがいいなぁ、色々と。こんな議論も必要ないし。誰が決めたか 1080i。